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“Endbreak,Daybreak”

PBWプレイヤー様向けキャラクターブログです、お手数ですが先頭の記事の注意書きをご一読の上お楽しみ下さい。

カテゴリー「銀雨小話」の記事一覧

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「お出かけについての注意事項」

ある日の“戦”。
栢沼・さとるはおずおずと、団長である斑目・鉄斎に問うていた。

「鉄斎さん、その……、うちの寮に、門限ってありましたっけ」

『うちの寮』。結社“戦”には建物の地下に一人あたり3LDKという
ちょっと普通では考えられない規模の、団員向けの寮が用意されている。
名家に育ち金銭感覚が完全に麻痺した団長の所業なのだが、
団員たちはのびのびと各自が思うようにその豪華な間取りの部屋を使っている。

ちなみに、さとるの部屋情報。

【栢沼さとるの部屋】入居が決まり大喜びで荷を運んだは良いものの、
荷解きされていないダンボールが多い……。

■リビング:25インチのブラウン管テレビに分配器を使って
 テレビゲーム機が多数接続されている。周囲にはゲームソフトが
 多数保管されている。ちなみにジャンルはRPGとSLGが中心。
 ソファーは置いておらず、クッションとふかふかのラグが敷いてある。
 来客時には折り畳み式のテーブルを出してくる。

■キッチン:とても綺麗。まめに掃除をしている訳ではなく、
 単純に自炊が苦手でほとんど使用していないだけという話。
 冷蔵庫の中には冷凍食品とケーキが常時補給されている。

■1部屋目:勉強部屋。親から譲り受けた大きめの書斎机に参考書などの類を
 山積みにしてある。傍らには鳩を飛ばしている子供達の写真が入った写真立てと
 ノートパソコンが1台(情報検索用)。本棚も置いてあり、
 昔の参考書や文庫本・新書などが収納されている。
 この部屋に居る時は本当に真面目に勉強している。

■2部屋目:寝室兼詠唱兵器置き場。シングルベッドが置いてある。
 カバーの柄はお気に入りのフラワーモチーフ。色々曰く付きの詠唱兵器の山と
 一緒に寝ても当の本人は一向に気にしない模様。
 ごろ寝しながら時折詠唱兵器の整理をするらしい。

■3部屋目:さとるが「この部屋にだけは絶対に入るな」と必ず言う謎の部屋。
 中はダンボールの山と本棚があり、とりあえず同人誌が大量に保管されている
 ことだけはよくわかるカオス部屋。そっとしておこう……。

――とまあ、こんな具合の部屋に、さとるは実家を離れ住んでいるのであった。

こう見えてさとるは真面目な学生なので、プレハブで自結社の管理
……という名の趣味の漫画描きを夕刻まで済ませると、
夜の7時頃にはこの寮に戻ってきて、皆で夕飯を食べている。
これが常であったので、『門限を気にする』という概念がそもそもなかったのだ。

それが何故今になって、気にするようになったのか――は、聞くだけ野暮だろう。

「あー、そうですねー、特に決めてはないですよー。
 好きなだけ彼氏さんといちゃこらしてくるといいですよー」
「ぶっ!!!」

――理解がありすぎるのも困ったのもだと思うさとるであった。

「い、いやその、そういうつもりで聞いた訳ではっ」
「いいじゃないですかー。応援してるんですよー?」

鉄斎はそれはもういい笑顔でさとるの肩をぽんぽん叩く。

(くっ……自分だって秋さんとらぶらぶ出来ないって嘆いてるくせに……っ)

人の応援をしている場合か、という言葉が喉元まで出掛かった所、
「で、どっちが攻なんですか」
「我々をどういう目で見てらっしゃるんですか鉄斎さんはー!?」
確かに見た目はボーイズラブかも知れない。だが直球で言われると泣ける。

「……柊先輩、甲斐性無しだから……こっちから攻めないと駄目かも知れません」
答えるさとるもさとるである。彼女もそれなりに焦れているのだろう。
元々冒頭の質問も、草楼の住処に押しかけてやろうかという目論見の元に
なされたものだったので、鉄斎の見込みもあながち間違ってはいない。

「それはアレですか、無理くり押し倒して涙目で『優しくしてね』とか言われて
 さとるさんがぷっちーん☆とかなっちゃって以下略なんですかー」
「ななななな何言ってるんですかあああああ!!!??」
「えろーい、えろーい」
「鉄斎さんの脳内がアレなんじゃないですかー!!」

さも愉快げに囃し立てる団長に、ぐるぐる目を回してテンパるいたいけな団員。

そこに。

「貴様はまたその話か!」

スパーン!、と小気味良い音が響き渡った。
“戦”・副団長、ルーツィエ・ヴィルヘルムのハリセン制裁であった。

「ルーツィエさん!」目を輝かせるさとる。
「あははー。相変わらず容赦ないですねー」笑顔で後頭部をさする鉄斎。

「今回はハリセンで勘弁してやったが、次はないからな」
本来お笑い道具である筈のハリセンをも優雅に構え、
結社内で数少ないこのしょうもない団長と対等に渡り合える人物は
呆れ返った表情で言い放った。どうやら、一応一部始終は聞いていたようだ。

「さとる、門限は特に定めていない。各自の良識に任せるというやつだ。
 ここの寮には友好結社までしか招待出来ないから、
 必然さとるが外出することになるのは承知の上だ――」
「それに比べてルーさんは、隼人さんと一緒に寝てる割に
 まだ何事も起きてないそうなんですよー。信じられますー?」
「…………」
湧きあがる殺気、振り上げられるハリセン、頭を抱える鉄斎。

予想以上に大人な話題になってしまい、さとるはどうしたものかと赤面する。
本当はただ、普通に遊びに行くだけのつもりだったのに。

「ええと、その、普通に遊びに行くだけなんですっ、お願いします!」
偉い人である団長と副団長に向けて、とりあえず改めて一礼する。

「ああ、構わんよ。楽しんでくるといい」
「がんばってくださいねー。あっ、痛い! 痛い!」
「しょうもないことを言うのはこの口か! あ!?」
団長と副団長は、どうやらお取り込み中のようだった……。

……さて、許可は一応取れた。
後は、先方の都合次第。

さとるは携帯を取り出して、現代っ子らしく手馴れた様子でメールを打つ。

『さとるです。近いうち、先輩の家に遊びに行ってもいいですか?』

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「人の恋路を応援したい」

「律さんって、絶対片想いしてると思うんですよねー」

そうさとるがこっそり草楼に宛てて呟いたのは、
普段二人が仲睦まじく逢瀬を重ねるさとる所有の部室ではなく、
二人が等しく団員として籍を置く、「銀誓剣術士団」
略して「SSM」の部室にて。
少々奥まった所にて二人でコーヒーを飲みながら、小声で語り合っている。

元々内向的で孤独を好む――ようになってしまったさとるだったが
草楼を始めとした銀誓館の仲間達との出会いと交流を経て、
今や中規模結社の部室に顔を出しては他愛もない会話をするにまで至った。
冒頭で話題に出た「律さん」も、SSMの大切な仲間のひとりだ。
今はさとるや草楼とは少し離れた所で、ひとり茶を啜っている。

「どうしたマイハニー、他人の話とは珍しいな」
「だって先輩気付きません? 律さんの様子おかしいですもん」
「俺はさとるの事しか見てないからなあ……緋山殿の様子までは」
「……(だめだこのひと、はやくなんとかしないと)」

緋山・律、15歳。さとるとは同い年にあたる少年で、
「能力者でありながら戦いを好まない」という特徴を持つ。
さとるとはまた違った意味で人との交流が少なかった所為か、
対人関係で素直になれない節がある。俗に言う「ツンデレ」だ。
リアルで「べっ、別に(中略)じゃないんだからなっ」と
本当に言う。本当に言うのだ。

そこに、さとるが目をつけた。

最近のSSMは入団者が多く、尚且つそれこそさとると草楼のような
「既存の団員と恋愛関係である」者がほとんどなのだった。
その度に独り身の男性陣からは「爆発しろ!」という野次が飛ぶのだった。

ちなみにこの「爆発しろ!」の由来だが、
「リア(ルが)充(実している奴は)爆発しろ!」という
インターネットスラングだったりする。
恋愛ばかりがリアルの充実に直結するとは限らないとは思われるが、
少なくともさとると草楼のようなラブラブっぷりを見せつけられると
チーム独り身(代表:雷団長)からは本当に爆発させたくなるのは事実だ。

話を元に戻すと、四月の冒頭に朔月・緋雨という女性剣術士が入団した。
ちなみに彼女は既存団員である瀬神・昂夜と同棲しているという仲だ。
当然話題は爆発団の方向に行く。団員の歓迎の挨拶はそれはもうカオスだったと言う。

『緋山・律だ。まだまだ精進中の身だが、よろしく頼む。
 ……べっ、別に色恋沙汰に憧れたりとかっ……!』

と、俯きがちに挨拶をしつつ、意味深な発言をしたのを、
さとるが偶然耳にしたのがそもそもの切欠だった。
それ以来、さとるはそれとなく律の動向を観察していたのだった。
片想いの予感。それはかつて、年単位で自分が経験したもの。
それが律への興味へと繋がり、視線を追ううちに、色々と確信した。

緋山・律には想い人が居る。相手の見当も大体ついた。
SSMの部室の中、律のぼんやりとした視線の先には、
凛とした、しかし時にチャーミングな所も併せ持つ
――SSM団長、風間・雷の姿があった。

「片想いって辛いんですよー。先輩、わかります?」
敢えて意地悪く問う。無論、返事は期待していない。
「律さんの片想いも叶っちゃえばいいのになーって、
 こう、応援したくなるんですよ、見てて」
「……そういうものなのか」
「そういうものなんです!」

想いを伝えて、叶わなくて、それまでの関係が壊れてしまうことが怖い。
けれども、愛しい気持ちは止められず、胸は苦しくなるばかり。

バレンタインデーのあの日、人生最大の勇気を振り絞って
自分の想いのたけをぶつけたことを思い出すさとる。
想いを成就させるには、ものすごいパワーが必要だということを
身に沁みて知っている身としては、手助けしてあげたくても
それが叶わないことをもどかしく思う。

自分の時はバレンタインという最高の舞台が用意された。
しかし律にはその機会が望めない。さて、どうしたものか。
そんな余計なお世話を考え始めたさとるは、草楼に問うた。

「……先輩はどうでした? その……私から、告白された時」
「ど、どうってお前、唐突にそんな事を聞かれても」
「さ、参考までに……、言われる側の気持ちも知っておきたくて」
「何の参考にするんだ!」
自然とお互いの手が重なり合う、絡み合う。
当時のことを思い出して、気持ちがいやがおうにも昂ぶる――

『ぅえっへん!!!』
『!!?』

ものすごくわざとらしい咳払いが聞こえ、二人は同時にびくっとなる。
そこに立っていたのは――我らが団長、風間・雷。

「お二人とも、部室であまりいちゃこらしたらどうなるか……
 前にも言いましたよね? 言いましたよね?」
「いやそのあの、違うんです、別にこれはそんなんじゃなくって」
「そ、そうだぞ馬鹿弟子、この程度じゃあ、全然そんなものでは――」
「ばか、先輩!!」

「ど・こ・が・で・す・かーーーーーーーーーーーーっ!!!」

ピシャーン☆

雷はその名の通り、生まれ持っての電撃属性をその身に宿している。
つい最近も、とうとうメインジョブをサンダーバードにもしたばかりだ。
名実共に雷の使い手となった彼女は、こうして時に鉄拳制裁ならぬ
電撃制裁でバカップル状態に陥った部員を矯正するのだった――。

――そんな様子を遠目に見ていた律は、やれやれといった風に席を立つ。

「……べ、別に、うらやましくなんか、ないんだから、な……」

その後、さとると律が直接面談(?)を果たす時が来るのだが
それはまた、別のお話。

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生きて 生きて 生きて

「……ただいま、せんぱい」

「……応」

「手紙、書いてました。……一緒に行ってくれた皆に、お礼とお詫び」

「……そうか」

「あと、団長にもお詫び文を」

「……馬鹿弟子か。あれはあれで心配していたぞ」

「……ごめんなさい」

「帰ってきたなら、構わん」

「……」



「……心配は、してくれなかったんですね」

「甘えるなよと、言っただろう」

「先輩は、冷たいです」

「……そう思うなら思えばいい」

『……わたしがしんだら、ないてくれますか?』

『ふざけるなよ』

「い……痛い! 先輩! まだ傷が! 痛い!」

「お前は俺の隣に在ると言った。ならばその言の責を取れ。
 死んだら生き返れ。それが無理なら俺を道連れにしろ」

「……」

「お前はもう少し自分の言動に責任を持て、いいな」

「…………」

「……返事は」

「……い、いた、い…」

--------------

重傷の時にぎゅっとされると、きっと痛いんだろうなあと思います。
あとは傷が残るのかどうかが気になります。はい。

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「ただ春を待つ」

愛用の手帳はほぼ日手帳! 背後です。
彼氏さんが粋なホワイトデーのプレゼントを下さったので、
嬉しさのあまり勢いで書きますた。反省はしていない。

さとる曰く「早く4月にならないかなあ!」
……どうやら早く手帳を使いたいようです。

柊先輩のことなので、実は前もってちゃんと用意してくれていた
可能性も非常に高いのですが、まあそのSSだからということで!

ちなみに、作中で出てくる「宅配サービス」は
ステシ画面の「ホワイトデーのプレゼントを贈る」ネタです。
金額も忠実に500円にしてみました(笑)

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・・・→ホワイトデー物語

「恋は戦争」

「もう 行き場がないわ この恋の 熱量」

という訳でリアルタイムイベント「バレンタインデー」を契機に
思い切って憧れの先輩に告白したさとるっ子の詳細です。
本人的には憧れどころか「秘めた恋心」状態だった訳なのですが
それ全然秘めてないから(笑)ということで。

例によってログから起こしただけの小話ですが、
事の一部始終は「ふたりのベストプレイス」から見れたりします。
途中真面目に2人バトピンの相談を始めるあたり、
戦いから知り合った2人らしいと思いましたが(笑)
ログの最初と最後は大変若くて恥ずかしいログとなっておりますので
閲覧の際はお気をつけ下さい。いや割とマジで。

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・・・ラブいよ! 気をつけてね!

  

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プロフィール

HN:
ディルアーク・クライン(c18214)
性別:
男性
職業:
魔想紋章士/エンドブレイカー
趣味:
読書
自己紹介:
作成順は二番目であるにも関わらず、一番手のユリシーズを色々差し置いて多分一番人目に触れることが多いPCなのではないでしょうか。現在背後レベルで活動にムラがありますが、遂にランスブルグ編が来たので本気を出しています。

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