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“Endbreak,Daybreak”

PBWプレイヤー様向けキャラクターブログです、お手数ですが先頭の記事の注意書きをご一読の上お楽しみ下さい。

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「にちようびよりのししゃ」

ある日曜日のうへーくんとの会話で背後がさとる共々盛大に萌えたので
拙いながらに書き綴ってみました。
お前コミマスなんだから挿絵も入れろよっつうか絵で表現しろよ!
という感じですがご容赦を! 2ピン発注しようかな…(笑)

うへーくん8歳、さとる15歳ということを念頭に置いて読むと
皆様にもギャップ萌え補正が多かれ少なかれかかるかと思われます。

うへーくんのキャラがブレていないかどうかが非常に心配です。ガクブル。

あとバレンタインで勝負に出るかどうかは…ご想像にお任せしまs

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「……がっこうのともだちとあえるから……
げつようびがまちどおしいでやすね……」

それは、衝撃の一言だった。

月曜日が、待ち遠しい?

今日は、楽しい楽しい日曜日。学校はお休みで、
一日を好きなことに思う存分費やして良い日。
世間一般では、この休日を皆が諸手を上げて歓迎している筈。
逆に、明日やってくる月曜日の存在には
日が暮れてくるにつれて皆が憂鬱になってゆくのが基本だ。
また学校が始まるのか、勉強しないといけないのか、等々。
何しろ「ブルーマンデー」とまで呼ばれる位なのだから。

栢沼・さとるも例に漏れず、月曜日を疎う人種のひとりだ。
彼女の場合は勉強は好きだが毎年クラスメイトに馴染めず、
一人過ごす休み時間などが憂鬱で仕方がないという
残念な社交性不足によって、学園に行くのがしんどいという。

そんな彼女にも居場所は無事に見つかり、今は立派な寮に
住まわせてもらったりしているのだから文句は言えない。
気の置けない友人達が集う「結社」に行けば誰かしらが居て
楽しい会話に花を咲かせることも出来る。

学校の宿題は先立ってとうに終わらせた。
今日の日曜日は朝一番に屋上にある「結社」に顔を出して
誰かと歓談したら、後、趣味のひとつであるネットゲームに
興じることとしよう。と、さとるは決めていた。

そうしてやって来た「結社」に自分より先に訪れていた
菅原・鵜平がふと呟いた一言が、冒頭のそれであった。

鵜平はまだ小学生で、しかしながら立派な「やくざもの」で
さとるにとっては後者のイメージがあまりにも強かったものだから
まさかそんな年相応な、しかも友人云々という単語が出てくるとは
鵜平には失礼ながら予想だにしなかったのだった。

月曜日が、待ち遠しい?

友達と会えるから?

うへーくんが?

「う……」

可愛い。

「うへーくんが可愛いことを言ってる! 萌えるわー!」

そう、萌えだ。これは可愛いというか、所謂「ギャップ萌え」だ。
さとるは魔弾術士である以前に、どうしようもないオタクっ娘でもある。
個人結社では思う存分己の妄想を同人誌にしている副業コミマスでもある。
萌えにはうるさい。こだわる。そして超反応する。
そう、今のように……。

「……もえる……?」
鵜平が小首をかしげる。彼の頭の中にあるイメージは、炎上するさとるの姿。
流石に「やくざもの」に「萌え」の概念は通用しなかったか、と
さとるは慌てて補足を加える。
「説明しよう!「もえ」とは「キュンとくる」系の感情なのであるよ、少年!」
さとるの能力に読心術系のものはないが、炎上する自分というのは
まるで自分の魔弾を弾かれでもしたようで大変恥ずかしい。
何となく弁明しておかないといけない気がして、さとるはそう熱弁した。

「……あっしは……もえるんでやすか……」
心なしか、何らかのダメージを受けているように見受けられる鵜平。
少しだけさとるから目線を外して俯いてしまう。
しかしそれに気付かず、これを機に言ってしまおうとさとるは続ける。

「はい、常々思っておりましたがうへーくんはかわいいです!」
いい笑顔で。さとるは言う。言ってやったぞと言わんばかりに。
鵜平が「わか」と慕う、またさとるが世話になっている寮の
所謂親分格の人物「鉄斎さん」に殴られそうでおっかなくて
今まで言えなかったというのはここだけの話だ。かなり真剣に。

「……あっしは……やくざものでやすから……」
軽い俯きだった傾斜が強くなる。完全に目を逸らされてしまった。
勢いに乗ってしまっていたさとるもようやくそれに気付いたのか、
「その若さでやくざもの、というのがまた…いや、
これ以上困らせるのはアレだね、自重するね!」
あはは、と笑って両手を前に突き出してぶんぶん振る。
これ以上調子に乗って、東京湾に沈められては敵わない……。

「……」
ふと、背けていた視線をさとるに戻し、鵜平は口を開いた。
「……さとるさんのほうが……かわいいとおもいやすが……」
「!?」
またしても、不意打ちだった。
見た目も名前も男性的で、格好良いやらテライケメンやらと
冗談めかして言われることはあっても、「可愛い」という意見が
自分に真顔で投げかけられたことは滅多になかったから。
鵜平がいつも真顔なのは承知していても、驚かざるを得なかった。
「え、えーーー!!? 私ー!?
男の子にばっかり間違われまくりなのにー!?」
「……さとるさんを……おとこのこに……まちがえるんでやすか……?」
そうだとも、少年。さとるは今までの自分の人生を振り返りながら思う。
銀誓館学園に入学して間もない頃までは髪を腰の辺りまで伸ばしてみたり
出来うる限り慎ましく、女らしく振舞ってみても、駄目だったのだ。

全ては、親がつけてくれやがったこの漫画家のペンネームみたいな名前の所為で!

「親がこんな名前をつけてくれたせいもあってね、
あとはショートヘアと私服の組み合わせの時が一番間違われるよ」
そうなのだ。本来自分にはショートヘアにしたいという願望があり
「結社」で友人が出来たことを契機として思い切って髪を切った。
男性と間違えられて平謝りされたりする確率はさらに倍になったが、
解ってくれる人が解ってくれるならそれでいいと、開き直ったのだ。
幸いにして、鵜平には始めから『栢沼さとるは女子』と
通じていたようだ。さとるにとっては正直、嬉しい事実だった。

「……そういうれんちゅうは……みるめがないんだとおもいやすが……」
淡々と鵜平が言う。彼は嘘やお世辞は言わない性格だろう。
本物の「やくざもの」というものがどういうものかは把握しかねるが、
さとるの認識では「素人には手を出さない」好意的な印象だったので
鵜平の言葉のひとつひとつが素直に胸に届くような感覚を覚えていた。

やっぱりこの子は、可愛いなあ。

「……う、うへーくんはいい子だよ……! あ、頭なでていい?」

そう思うと、かいぐり回したくなってきた。
「やくざもの」相手に良い度胸である。
しかし。
「……かまいやせんが……さっきまでしごとをしていたので……
よごれていやすよ……」
「やったー本人の許可下りたー!よくわからないけどじゃあ遠慮なく!」
『しごと』の内容はあまり考えないことにして、本人がゴーサインを
出してくれたことを良いことに、さとるは鵜平の頭を思う存分わしわしと。

「……しふくも……かわいいとおもうんでやすがね……ぼーいっしゅで……」
さとるにもふもふとされながらまたしても呟く鵜平。
その髪の毛の間からはぼろぼろと大量のきのこが落ちてくる……!
「わー!きのこ出たー!? ……これって食べられるのかな?」
きのこの衝撃でさりげなく言われた爆弾発言も流してしまうさとる。
「……これと……これは……おいしいでやすが……
これとこれは……たべると……こきゅうこんなんになりやす……」
鵜平は手際良く己から落ちたきのこ達を仕分ける。
ちなみに彼の副業はファンガス共生者。
要するに「きのこはともだち!」なのである。

ほえー……、と、その様子を見ていたさとるは改めて思った。
やっぱりこの子は、可愛い。萌えだ。
そこでさとるは、「好意を抱いた相手に思わず言ってしまう言葉」を
ぽん、と鵜平の両肩に手を置いて言い放った。

「……うへーくん、大人になったら結婚しようか」

常に表情を崩さない鵜平の目が、一瞬だけ見開かれる。
さとるは真顔だが、しかし鵜平には理解出来ない部分があった。
何故なら鵜平は、知っていたから。

「……さとるさんは……すきなかたがいたんじゃ……」
「な、な、ななな何故それをーーーー!!!??」
元々冗談半分で言ったこととはいえ、予想外の鵜平の反撃に
さとるは盛大にうろたえる。まさか、まさか知られていたとは。
(鋭いってレベルじゃねーぞ! というか、ひょっとしてだだ漏れなの!?)
ここで誰とは言えないが、さとるに想い人がいるのは事実であった。

目を回してあわあわするさとるの肩に小さな手を置き返して、鵜平は言う。
「……あまり……きがるにそういうじょうだんをいうものではありやせん……
さとるさんのようなかわいいかたにそういわれたら……
かんちがいしてしまうのもいやすから……」
流石「やくざもの」は違うと言うべきか、年相応とは思えぬ言葉で諭す。
鵜平は真剣にさとるのことを思って忠告をしているのだ。
「いやー、コレ口癖で好きなひとにはつい言っちゃうんだー、気をつけるねっ」
焦りを隠せないまま、どうにか軽い口調で弁明をするさとる。
顔を赤くするべきか青くするべきか、体が困っているような感覚を覚える。
「……ほんとうにすきなかたに……いってあげてくださいやし……」
肩に置いた手をぽんぽんと。鵜平はさとるを励ますように言う。

鵜平の言うことは至極もっともだ。そこでようやく平静を取り戻しながらも
現実は厳しいのだ、と言わんばかりにさとるが俯きながら言う。
「本当に好きな人だからこそ言えない乙女心というものがあってですね……」
「……さとるさんにすきだといわれて……よろこばないおとこはいやせん……
おもいきっていってみれば……きっといいけっかがでるとおもいやすよ……」
そう言って、肩に置いていた手を頭に移動させて、ぽんぽんと。
お世辞や飾りを抜きにした、鵜平なりの思いやりの言葉が沁みる。

彼はひとえに、目の前の少女――とはいえ年は一回り近く上だが――の
幸せを願って言葉を紡いでいた。さとるは知る由もないが、任侠とは
困っていたり苦しんでいたりする人を見ると放っておけないものなのだ。
鵜平の生き方はまさに、任侠。その文字を体現する少年なのだった。

「そ、そ、そうかな、バレンタイン爆発しろとか
思ってたけど、頑張ってみようかな……!」
そう、時はまさにバレンタイン直前。学園内でもチョコを作ろうなどと
様々な企画が立ち上がり盛り上がっている時期である。
さとるも本命チョコを手に立ち向かう……かどうか、どうしようかと
毎夜逡巡しては眠れぬ日々を送っていたのだった。
そこに、最後の一押しが来た。

「……がんばってくださいやしね……おうえんしやすよ……」

おうえんしやす。

うへーくんが。

何だか異様に心強かった。例え想いが通じなかったとしても。
戦いに赴く気持ちで行けば良いのだとさとるは思った。
何度か挑んだ戦争でもそうだ、負けるつもりで臨んだことはない。
とある戦争で受けた応援が、どれだけ心強かったことかを思い出し、
さとるは、決めた。
「うへーくん超ありがとうね、玉砕した時は胸で泣かせてね!」
それでもちょっとだけ弱気を見せながら、笑顔でそう礼を言った。

「……きっと……うまくいきやすよ……
ばれんたいんは……とくべつなひだそうでやすから……」
鵜平は答える。最後の最後に、さとるは改めて
「ギャップ萌え」を感じた。鵜平の口から
「バレンタインは特別な日」という言葉が出るなんて。

やっぱりうへーくんは、可愛い!

照れ隠し半分に「コーヒーを淹れてくる」と席を外したさとるが
夜にまた「結社」に戻ってきた時に、話を鵜平から聞いたらしい鉄斎から
「玉砕したら寮で飲もう、ジュースで」「いざとなったらうへーをやる」
などと言われて盛大に目を回したのは後の話。
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無題

・・・あっしは・・・かわいいんでやすか・・・。(うへーはなにかしらのだめーをうけている!
  • うへー さん |
  • 2010/02/02 (12:56) |
  • Edit |
  • 返信

ぶ は っ

二人ともかわいいよ!
  • エソラ さん |
  • 2010/02/02 (22:36) |
  • Edit |
  • 返信

Re:

>うへーくん
うん、ごめん、可愛い。お持ち帰りしたいでs
君こそが日曜日よりの使者だ!!

>お兄様
えっ、えっ、私もですかっ(赤面)
うへーくんを愛でる会ここに発足!
  • さとる さん |
  • 2010/02/03 (00:46) |
  • Edit |
  • 返信
  

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プロフィール

HN:
ディルアーク・クライン(c18214)
性別:
男性
職業:
魔想紋章士/エンドブレイカー
趣味:
読書
自己紹介:
作成順は二番目であるにも関わらず、一番手のユリシーズを色々差し置いて多分一番人目に触れることが多いPCなのではないでしょうか。現在背後レベルで活動にムラがありますが、遂にランスブルグ編が来たので本気を出しています。

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